STAP細胞騒動について、町村先生が良いことを書いておられましたのでご紹介させていただきます。(いつも感謝)
〜そこで落とし穴がある。悪事を働いたことが明らかであれば、もうそれで十分で、本人の言い分とかを聞く必要がないとか、聞くとしても形式的に聞けばいいとか、そうした態度に陥りがちということだ。
〜非行事実が重大で、許せない〜場合であればあるほど〜処分を下すプロセスでは処分対象者の言い分を聞き、その言い分が認められる可能性を徹底吟味し、なによりも対象者が言いたいこと・立証したいことを、それが尽きるまで機会を与え、それらをまともに取り上げた上で結論を下すのがまっとうな手続というもの〜。
〜光市母子殺害事件に典型に現れたような、刑事事件における世間の反応と同根〜。
〜事件捜査にあたる警察や検察の陥るワナでもあり、こいつが犯人だと確信した段階で否定的な証拠はすべて有害だとして開示しなかったり、被疑者をなんとしても自白させなければと使命感に燃えたり、場合によっては証拠捏造にまで走ったりする。〜
〜昨日の記者会見で小保方さんが語ったことのうち、調査委員会の調査プロセスは、少なくとも処分対象者にあのような意見を言わせてしまったという時点で、適切な手続保障ではなかったと考えられる。
〜要するに、彼女を調査の客体(情報源)のように扱い、一方当事者として遇していなかったように見える。
(1)〜博士論文におけるコピペ問題。
(2) STAP細胞の〜画像の流用や切り貼り、改ざん
(3) そもそもSTAP細胞なるものの発見が事実であったか虚偽であったか
〜調査委員会の任務は懲戒事由として適当な(2)の問題に限るという前提も、それを認めたとしてもなお、十分な言い分を彼女が言えるような、少なくとも数ヶ月は時間をかけた手続を重ねることが必要不可欠だ。〜