株主リストの「省エネ」証明文言
株主リストの証明文言については、先日も記載した所で、いずれ私なりに、条文でも牽いて「通りやすい」省エネ文言を考えようと思っていたのですが、これまた、私のような者が考えるまでもなく、金子大先生が既に書いておられました。(→2016.07.27(水)【省エネ書式のテクニック】(金子登志雄))
それでも一応、規則条文と記載例文言を比べておきました。(抽出・加工あり。原文参照。自己責任で見て下さい。)
改正規則61条③(→リーガルのページ) | 法務省記載例(→法務省HP) |
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登記すべき事項につき株主総会又は種類株主総会の決議を要する場合には、申請書に、 | ○○年○○月○○日付け○○株主総会の第○号議案につき, |
総株主(〜)の議決権 | 総議決権数 |
(当該議案につき,議決権を行使することができる全ての株主の有する議決権の数の合計をいう。以下同じ。) | |
(当該決議(())において行使することができるものに限る。以下この項において同じ。)の数 | |
に対するその有する議決権 | に対する株主の有する議決権 |
(当該議案につき議決権を行使できるものに限る。以下同じ。) | |
の数の割合が高いことにおいて上位となる株主であつて、 | の数の割合が高いことにおいて上位となる株主であって, |
次に掲げる人数のうち | 次の①と②の人数のうち |
いずれか | |
少ない人数の株主の氏名又は名称及び住所、当該株主のそれぞれが有する株式の数() | 少ない方の人数の株主の氏名又は名称及び住所,当該株主のそれぞれが有する株式の数() |
及び議決権の数並びに当該株主のそれぞれが有する議決権に係る当該割合 | 及び議決権の数並びに当該株主のそれぞれが有する議決権の数に係る当該割合 |
を証する書面を添付しなければならない。 | は,次のとおりであることを証明します。 |
一 10名 | ①10名 |
二 その有する議決権の数の割合を当該割合の多い順に順次加算し、その加算した割合 が3分の2に達するまでの人数 | ②その有する議決権の数の割合をその割合の多い順に順次加算し,その加算した割合が3分の2に達するまでの人数 |
「親切な」法務省の方が、条文の文言を、更に「分かりやすく」書き換えておられる部分があるようですが、ま、単に「規則第61条第3項の証明は以下のとおり」と書いても充分なようですね。
法務省の方としては、一々、六法を開いて、この分かりにくい「規則条文」を読み上げなくても、「証明文言のとおり作成してもらえれば間違いのないようにしてくれた。」と言うことでしょうか?(と言うか、補正指示に際してもこの証明文言と相違していることさえ指摘すれば良い、と言うことかも知れませんが。)・・・・・
「10名」なのか「3分の2」なのかは見ればわかりますし、「いずれか少ない方」と言うことの意味は、「少なくともどちらか」と読め、「どちらが少ないか」と言うことは無関係でしょうから、この点を明らかしたり、書式を分ける意味はないと思われます。
なんて書いておりましたら、法務省自身が簡易書式を出しました(→これ)
☆株主リスト関係の索引 - g-note(Genmai雑記帳)