Genmai雑記帳

・・・人にやさしく

札幌高裁:贈与の有効性を争っている時の遺留分減殺の時効起算点

昭和48(ラ)5 遺産分割審判に対する即時抗告事件
昭和48年03月23日 札幌高決
要旨抜き書き

 〜「減殺すべき贈与があつたことを知つた時」とは〜贈与+贈与が有効であることを知つた時〜
〜贈与の有効を争つている場合には〜争うことが明らかに不合理である場合を除き右の消滅時効は進行せず〜
〜審判で争われている場合には〜贈与が真正〜との判断〜時をもつて時効の起算点〜

(抽出・加工あり。原文参照)

〜減殺の請求権は、相続の開始+減殺すべき贈与があつたことを知つた時から1年間これを行わないときは時効によつて消滅する〜1042条の定めるところである〜
〜しかし〜「減殺すべき贈与があつたことを知つた時」とは、該贈与がなされたことおよびその贈与が有効であることを知つた時を指称するものというべき〜
遺留分権利者においてその贈与の有効を争つている場合には〜争うことが明らかに不合理である場合を除き右の消滅時効は進行せず、それが遺産分割の審判で争われている場合には〜審判において〜贈与が真正になされたとの判断があつた時をもつて時効の起点と解するのが相当〜